聴き取りの内容をまとめる
アセスメントが終わったら、聴き取りの内容を「アセスメントシート」に落とし込んでいきます。
アセスメント方式については、「使いやすいものを使え」とよく言われますが、自治体によっては様式が決められている場合もあります。しかし、包括式がいい、MDSがいいといってもそれぞれ担当するケースによって向き不向きがあります。
結局は使う人が使いやすいのはどれか、そして一番が使いこなせることです。
私はオリジナルのアセスメントシートを使っています。自分がつくったもので、特徴などは全てわかっていて使いこなせるからです。皆さんも慣れてきたらオリジナルのアセスメントシート作成に挑戦してみてください。
以下は、代表的なアセスメントシートを紹介したいと思います。
代表的なアセスメントシート
1)包括的自立支援プログラム
このアセスメントシートは、利用者の現在置かれている状況を、「食事、水分摂取等に関するケア」「排泄に関するケア」「入浴、清拭等に関するケア」「洗面、口腔清潔、整容、更衣に関するケア」「基本動作介助、リハビリテーション等に関するケア」の5つの視点から観察することによって、課題分析を行う、というものです。
分析された課題は、「要介護者等の健康上や生活上の問題点及び解決すべき課題」として、ケアプランに挙げる課題となります。
主に居宅介護支援事業所で使われています。
2)認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式
一般的に「センター方式」と呼ばれるアセスメントシートです。古くは「認知症高齢者ケアマネジメントセンター方式」と呼ばれていました。
「その人らしいあり方」「安心」「快適」「自分の力の発揮」「なじみの暮らしの継続」の「共通の5つの視点」を持ちながら、「協同でケアをしていく過程をマネジメントしていく一連の方法」を導き出す、という考えに基づいて作られたアセスメントシートです。
3)MDS方式
ケアをしていくためのいろいろな課題を、「機能面」「感覚面」「精神面」「健康問題」「ケアの管理」「失禁の管理」に区分して、そこからケアプランに落とし込む課題を導き出そう、というアセスメントシートです。
もともとは、アメリカのナーシングホーム(日本の特別養護老人ホームに相当する)での利用をきっかけに作られたアセスメントシートで、在宅と施設を行き来するような人に適切、といわれています。
在宅復帰を目的とした、介護老人保健施設で多く使われています。
最後に
何回もいいますが、アセスメントシートは、使う人が使いやすいのはどれか、そして一番が使いこなせることです。