「要支援」や「要介護」はどんな状態のことか?

介護度の目安について

要支援や要介護とはどういった状態なのか、介護度別にみた利用者の状態の目安を挙げてみましょう。

もちろん、身体的にはしっかりしていても、認知症が重いという人もいれば、逆に身体的には生活全般に介助を要しても、認知症はないという人もいらっしゃいます。

つまるところ、全体を総合的にみて、利用者はどの程度の支援や介護がないと生活できないのか、という点に着目して介護度は決まるのです。

介護保険認定申請書

◇介護度と状態の目安及び受けられるサービス◇

介護度 利用者の状態の目安 受けられるサービス
非該当 日常生活において、支援や介護は必要ない状態。 受けられる介護サービスありません。支援や介護がなくとも生活できる、と判断された状態です。
要支援1 歩行能力や筋力にやや低下がみられ、移動などに見守りが必要。認知症は軽度の物忘れ程度。 「予防サービス」の対象です。まだ介護は必要ありませんが、社会的な支援がないと生活できないと判断された状態です。

状態の維持や改善を目標とした、リハビリなどを主体として支援を受けます。

 

要支援2 移動や立ち上がりの際に、手すりなどの支えが必要。

認知症としては、軽いもの忘れや理解力の低下がみられ、日常生活の見守りが必要。

要介護1 歩行は不安定で、移動の際は付き添いや支えが必要。

認知症による物忘れや理解力の低下があり、日常生活において見守りや、介護者からの指示を要する。

「介護サービス」の対象です。

日常生活において介助を要する人たちが、生活の維持、改善のために受けるサービスです。

介護サービスには入所系、通所系、訪問系の3つがあり、さらにそれぞれの目的やニーズがあります。

介護サービスは利用者本人の状態に応じて、必要なサービスを必要なだけ提供されなければなりません。その調査や計画作成、連絡調整をするのがケアマネジャーです。

本人やご家族が望む生活の実現を目標に、介護サービスが提供されます。

要介護2 移動は常に介助を要し、食事や排泄に部分的な見守りや介護上の指示、または介助を要する。

認知症においては、理解力の低下や問題行動がときおりみられる。

要介護3 移動は車いす等の介助を要し、食事や排泄の介助も要する。

認知症は理解力の低下や、問題行動がみられる。

要介護4 食事、排泄、移動などに常に介助が必要な状態。

認知症による理解力の著しい低下や問題行動がたくさんある。

要介護5 日常生活全般において介助が必要で、身体的にはかなり重篤な状態。

昼夜を問わず、認知症による理解力の著しい低下や問題行動が常にみられ、生活のためには常時介護が必要な状態。

介護度の判定は、主治医の意見書や介護認定訪問調査員の調査資料などに基づき自治体の介護認定審査会で決められます。

第1号被保険者と第2号被保険者のちがいについて

介護保険法での被保険者の位置づけ

第二章 被保険者

(被保険者)

第九条 次の各号のいずれかに該当する者は、市町村又は特別区(以下単に「市町村」という。)が行う介護保険の被保険者とする。

一 市町村の区域内に住所を有する六十五歳以上の者(以下「第一号被保険者」という。)

二 市町村の区域内に住所を有する四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者(以下「第二号被保険者」という。)

(資格取得の時期)

第十条 前条の規定による当該市町村が行う介護保険の被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日から、その資格を取得する。

一 当該市町村の区域内に住所を有する医療保険加入者が四十歳に達したとき。

二 四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者又は六十五歳以上の者が当該市町村の区域内に住所を有するに至ったとき。

三 当該市町村の区域内に住所を有する四十歳以上六十五歳未満の者が医療保険加入者となったとき。

四 当該市町村の区域内に住所を有する者(医療保険加入者を除く。)が六十五歳に達したとき。

第1号被保険者と第2号被保険者のちがい

【第1号被保険者】市町村に住所を有する、満65歳以上の者

高齢夫婦

 

【第2号被保険者】市町村に住所を有する、満40歳以上65歳未満の医療保険加入者40歳以上の主婦

このように介護保険法第二章第九条で第1号被保険者と第2号被保険者が定義づけられています。なお、介護認定申請ができる第2号被保険者は、国で定めた特定疾病の患者である必要があります。

特定疾病一覧
がん(がん末期)                       脊柱管狭窄症

関節リウマチ                         早老症(ウェルナー症候群)

筋萎縮性側索硬化症                      多系統萎縮症

後縦靭帯骨化症                        糖尿病性神経障害

骨折を伴う骨粗鬆症                      糖尿病性腎症

進行性核上性麻痺                       糖尿病性網膜症

大脳皮質基底核変性症                     脳血管疾患

初老期における認知症                     慢性閉塞肺疾患

パーキンソン病                        両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う、変形性

(パーキンソン病関連疾患)                  間接症

脊髄小脳変形症

認定の申請を代行するときの注意点

要介護度介護認定の申請代行をするには、介護保険制度に基づいて行ことになっています。適切な申請代行を行ないましょう。

有効期限が切れる前に「認定の更新」を行う。

認定には有効期限があります。有効期限が切れると、また認定の申請をしないと介護保険が利用できないので、有効期限が切れる前に再度、認定調査の申請を行います。

これを「認定の更新」といいます。認定の更新は、この後に説明する「要支援・要介護認定申請書」の提出によって行います。

 

更新の申請は、利用者本人でもできますが、担当ケアマネが代行申請するのが普通です。ただし、ケアマネはきちんと契約を結ばないと利用者の個人情報を扱えないので、認定の更新申請は代行できても、まだ認定を受けていない人の新規の認定申請の代行はできないということになります。

しかし、利用者もしくはご家族が何らかの事情(心身に障害があり、外に出るのが難しいなど)で申請の代行を希望した場合、ケアマネが新規の認定の申請をすることもやむなし、となるケースもないとは言えません。

利用者やご家族がケアマネを、申請の代行もしくは代理を依頼するものとして適切であるということを認めた場合、法的な「使者」として新規の認定の申請をケアマネが行うことも可能、という意見もネットで見受けられますが、これはまだ介護保険制度できちんと認められたわけではありません。

まだ介護認定を受けていない人、もしくは以前に認定を受けたことがあるが、有効期間がが切れている人から担当ケアマネになってほしいとの依頼を受けたら、役場の介護保険担当窓口に行って、認定の申請を出してもらってきちんと介護度がついてから、改めて依頼にきてもらうようにお願いするのが適切な対応といえるでしょう。

 

要支援・要介護認定の流れ

自治体に認定の申請を行う

まず、介護保険を利用して、介護保険サービスを利用できるまでの手続きを見ていきます。既にご存知のことも多いことでしょうが、復習のつもりでご覧ください。

介護支援専門員

介護保険を利用してサービスを受けるには、要支援・要介護認定を受けなければなりません。そこで、まず利用者が住んでいる自治体へ書類を提出して「要支援・要介護認定申請」を行います。

これは被保険者(利用者)が保険者(自治体)に、「私は介護を必要とする者である」ということを認めてもらい、介護保険からの保険給付を受けるための申請です。自治体では要支援・要介護認定の申請を受けると、以下の流れで認定を下します。

  1. 「要支援・要介護認定申請」の受理
  2. 「認定調査員」による「認定調査」「認定調査票」の作成
  3. 「主治医」への「主治医意見書」の依頼
  4. 上記提出物による「1次判定」
  5. 「介護認定審査会」「2次判定」
  6. 判定結果が記載された「介護保険証」の送付

上記のような手続きによって介護保険証が手元に届いたら、まずそこに書かれた「介護度」と「有効期間」を確認してください。

介護保険証と一緒に、利用者が住んでいる自治体周辺の居宅介護支援事業所の一覧が同封されていて、その中から担当ケアマネを選ぶのが一般的です。

介護認定申請手続きの詳細

1⃣養介護・要支援認定を受けようとする被保険者(つまり利用者)は保険者(住んでいる自治体)の介護保険担当窓口へ「要介護・要支援認定申請書」を提出することで、介護認定の申請を行います。

2⃣申請を受けた自治体は、被保険者のところへ「認定調査員」を派遣し、「認定調査」を行います。

3⃣自治体は認定申請書に書かれた、利用者のかかりつけ医に「主治医意見書」の作成を依頼します。

4⃣認定調査結果と主治医意見書と、国の定めた基準によって介護にかかる時間が判断され、「1次判定」が下されます。

5⃣「介護認定審査会」が開かれ、1次判定の結果及び認定調査の結果と主治医意見書を元に「2次判定」が下され、そこで介護度や認定有効期間が決められます。

6⃣判定結果は、「介護保険証」に記載され、本人の住所に郵送されます。

認定の結果には、日常生活において、見守りや支援を必要とする「要支援認定」と、常に介護を必要とする「要介護認定」の2つがあります。

要支援は2段階要介護は5段階に分かれていることはご存知と思います。しかし、本人が生活するうえで支援や介護が必要ないと判断されれば「非該当」と認定され、介護保険は使えません。

ケアマネの1カ月

ケアマネの1カ月の過ごし方

ケアマネは、1か月毎にやらなければならない仕事があります。先の利用票と提供票が1か月毎の予定で組まれることから、そのあたりのイメージが理解できると思います。なので、1か月刻みでスケジュールが組まれるわけです。

これからケアマネ業務に就くという人は特に、自分が実際にケアマネになったときにどのように過ごすのか、イメージしながらみてください。

 

実績報告が月初めに届く

新しい1ヵ月が始まったとします。今日は今月の最初の平日です。月初めには、あなたが利用者へのサービス提供をお願いしているサービス事業所から、サービスの利用実績が届きます。

ケアマネは毎月、月末近くに各サービス事業所に、提供票を配ります。この提供票は先に説明した通り、「利用者へ、サービスをこの内容で提供してください」とお願いするための書類です。

サービス事業所はこの提供票をもらうことで、仕事の依頼がきたことを知るわけです。ですから、この提供票の内容に従って、通所やヘルパーさん、サービス事業所のみなさんは、利用者を通所に連れて行ったり、ヘルパーを派遣したりします。

そのようにしっかり仕事をした結果を提供票に書き込んだり、その事業所独自の書式を使ったりして、1か月のサービスの利用状況をケアマネに報告するのが、実績報告です。

ディサービス利用者

請求業務は10日までに行う

先月の実績報告をもらったあなたは、それに従って請求業務を行います。請求業務とは、国民健康保険団体連合会へ介護報酬の請求を行うことです。

これら介護保険制度に従って報酬を請求したり、保険給付がきちんと行なわれるようにする一連の業務を総称して、給付管理といいます。

請求業務には締め切りがあり、毎月10日までに国民健康保険団体連合会に請求します。また、10日が土日などの休日であれば、その前の平日(9日か8日)に請求しなければなりません

訪問ができるのは請求業務が終わってから

請求業務が無事に終わり、10日を過ぎるとケアマネさんは、本格的な訪問ができるようになります。もちろん、場合によっては請求業務の合間を縫って訪問することもあります。

ケアマネは、いろいろな場所に顔を出します。利用者の自宅でモニタリングを行い、行政の介護保険担当窓口でいろいろな手続きをして、病院の医療連携室では新規の相談を受け、地域包括支援センターでは予防介護の人の相談を受けるなど、やることもたくさんあります。

利用者やサービス事業所などど、マメに連絡調整・確認を行なって、ケアマネは自分で行動予定を立てて動かなければなりません。

ムダのない、合理的な段取りを立てないと、場合によっては利用者やサービス事業所の仕事に、悪影響や不都合を与えてしまうことになりかねません。ケアマネはしっかりしたスケジュール管理が大事です。

利用者にハンコをもらった提供票を配布

月の中頃になったら、利用者の自宅でモニタリングを行い、その際に利用票にハンコをもらいます。これで、利用者もしくはそのご家族が、来月のサービス内容を了承した、ということになります。

ハンコをもらったら、その内容に従って、指定したサービス事業所へサービスの提供をお願いします。「提供票の内容に従ってお仕事をして下さい」というわけです。

提供票には、来月の予定が書かれていますから、間違いなく当月中に各事業所に訪問して渡さなければなりません。ですから、ケアマネは月末近くになったら、サービス事業所を回って、提供票を配らなければなりません。

ただし、せっかくサービス事業に行って相談員さんに会うのですから、提供票を渡しただけで帰ってくるのはもったいない話です。この機会に、サービス事業所の相談員さんに、あなたが担当している利用者がサービスを使っている様子を聞きましょう。

モニタリングの時には聞かれなかった、実際のサービス利用の際の様子が確認できます。こういった情報は大切なものですし、情報収集はケアマネにとって欠かしてはならない仕事です。

以上が大まかなケアマネの1か月の流れです。大事なのはスケジュールをしっかり立てて業務を行うことです。

いつ、ケアプランの変更と更新を行うのか

利用者の状態によってサービスも変わる

先にも書いた通り、ネットを通して「いつ、ケアプランをつくりなおしたらいいのですか?」という質問がきたことがあります。

その答えは以下のとおりです。

利用者に面談する介護支援専門員

★☆ケアプラン変更のタイミング★☆

介護度が変わった時 介護保険証の更新の時 利用者の状態が変化したとき

つまり、利用者の状態が変わればサービス内容が変わるでしょうから、ケアプランをつくりなおすのは当然、と言うことです。

ケアプランがつくりなおされて、使うサービスや頻度や内容が変われば、またサービス担当者会議を行なわなければなりません。ケアマネさんは「プラン作成(変更)です」という言い回しをしますが、これはプランをつくることと担当者会議を行うことを、まとめていったものです。

こうして新たなケアプランをつくり、サービスを実行して、モニタリングして、評価して・・・というようにケアマネジメントは回るわkです。ケアマネの仕事はこの一連の流れに関わるもので、まずこの流れを頭に入れましょう。

★☆ケアマネジメントの流れ★☆

ケアマネジメントの流れ

ケアプラン変更のポイントは

ケアプランの変更時期については、ケアマネジャーになったばかりはなかなかタイミングがわかりません。モニタリングをしっかり行って利用者のいままでの状況と今の状況をチェックして変わったことがあればケアプランの変更と更新を行うことになります。

いかに月一回のモニタリングが大事かがわかります。

 

 

モニタリングと評価で利用状況を確認する

毎月、訪問して利用票に印鑑をもらう

無事に介護サービスの利用がはじまったら、その後は毎月モニタリングを実施します。

モニタリングとは単純にいえば、利用者の自宅に訪問して、サービスを使っている状況を確認しなさい、ということです。居宅介護支援事業所の規定では、このモニタリングは1カ月に1回は必ず行うこと、と定められています。(指定居宅介護支援等の人員及び運営に関する基準、第13条の14)。

ですから、サービスを開始したら翌月から毎月、自宅を訪問してサービスの利用状況をたずねましょう。

介護支援専門員

★☆★モニタリングのポイント★☆★

  • 受けているサービスがケアプランの目標に沿っているか?
  • サービスの質と量に過不足はないか?
  • 利用者やご家族は、サービスに満足しているか、希望はないか?
  • 利用者とご家族の生活に変化はないか?
  • 新たに課題やニーズは生まれていないか?

モニタリングを実施する際は、利用者とご家族が、ケアマネに素直に率直な意見や希望を伝えられるように、打ち解けた雰囲気のなかで話ができるように、気配りをしてください。

そして必要なのは来月分の利用票への同意です。「これまでと同じようにサービスを受けても大丈夫」ということならば、利用票へ同意の印鑑をもらってください。

ケアプラン達成状況を「評価」する

サービスを利用して、一定期間が過ぎたらその成果を確認します。これがケアプランの「評価」です。評価を「再アセスメント」と呼ぶ場合もありますが、この呼び方は評価の意味をよく表していると思います。

ここで「一定期間」という言葉を使いましたが、これはケアプランの短期目標の期間と考えておけばよいでしょう。

新人ケアマネさんから、「評価はいつしたらいいんでしょう?」という質問を受けることが多いのですが、私は「ケアプランに書いた目標の期間次第です」と答えています。

各ニーズの達成状況をみて、そのうえでケアプランをつくりなおします。ニーズが達成できていなければまた継続する、達成されていれば終了。新たなニーズが生まれていれば、サービスの変更です。

★☆★評価のポイント★☆★

  • 各ニーズの達成状況
  • サービスの内容に問題はなかったか?
  • サービスの質や量に問題はなかったか?
  • サービスを入れたことで、生活にどのような変化が生まれているか?
  • 新たな問題は発生していないか?

モニタリングと重複することが多いですが、上記の内容を確認したうえで、現在使用しているケアプランをしっかり見直しましょう。

新たにサービスを入れたり変えたりする必要があるのなら、新たにケアプランを作成してサービス担当者会議を開く必要があります。

利用票は利用者へ提供票はサービス事業所へ

前回のサービス担当者会議の後のケアマネの業務なる利用票と提供票の作成になります。

利用票には利用者の印鑑をもらう

ケアプランにサインをもらえればサービス担当者会議は終了です。ケアマネはその後の予定を説明して、退席して結構です。

初回のサービス担当者会議では、ケアマネが帰った後にサービス事業所と利用者がその場で契約することが一般的です。ですから、初回のサービス担当者会議は速やかに行った方がいいです。

前回のサービス担当者会議の例では、提案したケアプランに修正意見が出て、サービス担当者会議の後に修正したプランを提出することとして書いていますので、提案したケアプランがそのまま了承されれば、ケアマネはその場で利用票への捺印を求め、提供票をサービス事業所へ渡すのが一般的です。

利用票と提供票について

☆★☆利 用 票☆★☆

利用票とは、ケアマネジャーが同意を得たケアプランに従って、1カ月毎に利用するサービスの種類、予定日、時間を記入したものです。

そこには利用者本人の了承の印をもらうところがあり、そこへ捺印してもらうことで本人がそのサービスの利用に同意した、と言う証拠になります。ですから、印鑑をもらった利用票は保管しなければなりません。

利用票には他に利用票別表があり、こちらには各サービスの単位数や介護保険料、そして自己負担額が記載されています。

この利用票は1カ月毎に利用するサービスの予定を記入して、利用者からの了承の印鑑をもらわなければなりません。そうしておかないと本人からサービス利用の同意を得たことにならないので、ケアマネは毎月の訪問の際にモニタリングをしたうえで、来月分の利用票に印鑑をもらっているのです。

 

☆★☆提 供 票☆★☆

利用票の内容に利用者から同意を得られたら、そのままの内容で提供票を作成します。

提供票は、本人が同意した、来月利用するサービスの種類、予定日、時間を記入したものです。提供票にも利用票と同様、別表があり、その内容も利用票と同様、各サービスの単位数や介護保険料、そして自己負担額が記載されています。

しかし、利用票にはある「本人が印鑑を押す欄」がありません。これはサービス事業所に提出するものだからです。

この提供票をサービス事業所に出すことで、来月この内容に従ってサービスを提供してください、という依頼になります。

利用票と提供票には、行政から出されているような決まった書式はありません。ですから、上記の内容が盛り込まれているならば、事業所で書式をつくることは可能です。実際にはケアマネ支援ソフトに書式は入っているので、サービスの予定を入力すれば利用票も提供票もプリントアウトできるでしょう。

サービスの利用が開始されれば、翌月からモニタリングに伴って利用票への同意の印鑑を利用者からもらい、その後に提供票をサービス事業所に毎月配布することになります。

ケアプラン原案をサービス担当者会議で検討する。

今後のケアの方針や内容を確認する

サービス担当者会議は一般的に、利用者本人とサービス事業者の相談員や、本人に関わる医師や栄養士や看護師等も参加し、ケアマネが提案したケアプランに従って、今後のケアの方針や内容について話し合う場です。

サービス担当者会議は、ケアチームが一同に会する唯一の場ですから、とても貴重です。この場で、情報と意見を交換します。

サービス担当者会議の2つの目的

1)情報交換

利用者とそのご家族の状況や問題や課題について情報を参加者全員で共有する。

2)意見交換

利用者の抱えている問題の解決策について、ケアマネの提案及び参加者がそれぞれの専門的見地から意見を述べること。

「情報交換」「意見交換」の2つが、きっちりとサービス担当者会議で行われようにしたいものです。これがうまくいかなければ、ケアチームのその後の連携がスムーズにいきません。

サービス担当者会議を通して、利用者やご家族はこれから利用するサービスの内容の理解を深め、また、関係者は利用者の置かれている状況の理解を深めて、相互理解のうえでよりよい支援体制づくりにつなげていくのです。

サービス担当者会議のポイント

ケアプランを作成したら、ケアマネが各関係者に連絡してサービス担当者会議開催の段取りを立てなければなりません。段取りは滞りなく行ってください。ケアマネの仕事は、1にも2にも連絡調整です。段取りの上手さが信用につながります。

サービス担当者会議の様子

サービス担当者会議の様子とポイント:事例

進行 内容とポイント
開会 〇開会の挨拶

「本日はお忙しい中、介護一郎様のサービス担当者会議にお集まりいただき、誠にありがとうございます。これから介護一郎様のサービス担当者会議を行いたいと思います。」

〇予定時間の宣言

「会議時間は1時間を予定しておりますので、皆様には速やか会議の進行にご協力のほどよろしくお願いします。」

参加者の自己紹介 〇ケアマネ及び、参加者の紹介

「それでは今回は初回の会議になりますので、お互いに自己紹介をお願いしたいと思います。まず、私は、介護一郎様の担当ケアマネを務めさせていただいております、△△ケアプランセンターの◇◇と申します。それでは皆様からもご挨拶を頂戴したいと思います。

基本情報などの確認 〇状況確認

「それでは、皆様方にお配りしました、ご本人様の状況の確認をし、次にケアプランの原案の確認をしたいと思います。介護一郎様は今回初めて介護保険を利用されますが、これまでの生活歴と現在の状況について、参加者の皆様へご説明したいと思います。介護様よろしいでしょうか。」

ケアプランの確認 〇ケアプラン第1表の説明

「では、先日私がお聞きしたお話の内容に従い、作成したケアプランの説明に移りたいと思います。まずご本人様のご希望はこのようになっていたと思いますが、よろしかったでしょうか」

〇ケアプラン第2表(課題、目標、サービス内容等)の説明

「では、ご本人様の望む生活の実現に向けての課題と目標、そして目標達成のためのサービス内容等についての説明を行いたいと思います。まず、初めての課題は△△△となっていまして、この課題に対する長期目標は△△△、短期目標△△△です。そして、その課題に対するサービス内容は△△△といたしましたが、〇〇ディサービスのAさんはどのように思われますか?」

まとめ 〇最後のまとめ、意見の確認

「それではケアプランについて以上とさせていただきますが、その他、皆様からご意見等はございませんでしょうか?無いようでしたらケアプランにつきましては、この度の御話合いで出た修正点を変更した後に、ご本人様からの同意を得たら皆様にお配りしたいと思います。

閉会 〇閉会の挨拶

「それでは、サービス担当者会議を終了させていただきます。本日は皆さま、ありがとうございました。

以上が、サービス担当者会議の一例です。サービス担当者会議はケアマネが中心になって進めることになります。経験を積むことで会議の進め方など段取りが分かってくると思います。

ケアプラン原案の作成

ケアマネジャーの業務の中でも重要なケアプラン作成のながれとポイントです。

今後の生活や支援の目標をたてる

ケアマネジャーは、前回投稿している課題分析(アセスメント)をもとにして、利用者が最終的に目指す目標や、抱える問題点の解決方法(ケース目標)を示さなくてはなりません。

こうした目標や、具体的な居宅サービス計画をまとめたものを、一般的にケアプランとよんでいます。ケアプランは、利用者の生活の質に直接関わるものですから、ケアマネジャーは利用者や家族の希望を十分に考慮して作成しなければなりません。

ケアプランは、解決すべき課題や援助目標、援助内容からなっています。利用者やその家族から「〇〇ができない」という問題点がだされます。ケアマネジャーが観察や聞き取りによって問題点を発見することもあります。これが解決すべき課題となります。

そうした課題を解決することで「〇〇をしたい」という目標が導き出されますが、これを援助目標といい、一定期間で到達したい短期目標と、最終的に目指したい長期目標とがあります。

そして、その援助目標に向けた具体的なサービス内容を、援助内容と言います。

ケアプラン作成の流れ

ケアプラン作成の流れ

ケアプランの作成では、短期目標をもとに、サービスの内容や種類、利用頻度、期間等を決めていきます。利用頻度は、1日、1週間、1カ月のサイクルを基本に、他のサービスと調整しながら決定します。

ケアプランをつくる段階でも、本人や家族の意志を尊重して、利用者を不安にさせないよう、自己負担の限度などを把握しながら決定します。

サービス内容や種類を設定するときには、介護保険によるサービスだけでなく、市町村で行っている高齢者対象のサービスやボランティアなど、地域の行う支援情報についても積極的に入手して、的確な情報を利用者に提供することが望ましいといえます。